特定ドライバーに対する改善計画 最終決定版の発表(トラマネ会議:2024年9月12日開催)
今回のトラマネ会議では、管理者と経営者が、ある特定のドライバー(交通事故や商品事故が多いドライバー)に対して、どのような改善策を講じているのか、その内容を話し合い、最終決定版の改善計画について、会員各社に発表していただきました。
協和陸運株式会社の桝田社長の発表の中で面白かった取り組みは、対象のドライバーに「運転適性診断」だけではなく、「自動車学校の性格検査」も受診させているということでした。桝田社長曰く、性格検査の結果はかなり参考になる、とのことです。
「運転適性診断結果」は、実際には他のドライバーと同じ内容も多く、少し物足りなさを感じている方も多いのではないでしょうか?そういった意味では、「自動車学校の性格検査」を受診してみるのも有益な方法ではないかと感じました。
また、新和運輸株式会社の若尾社長の発表で参考になったのは、「事故を起こした事例に基づく教育資料の作成方法」です。
通常、事故を起こした原因(例えば、運転方法・リフト操作・固縛など)だけに焦点を当てた教育を行いますが、新和運輸株式会社では、「その事故を起こした原因で起きた『その他の事故』まで整理する」ことで、その事故原因が他の事故を起こす可能性があることまで踏み込んで教育できる点が秀逸でした。
第一名誠株式会社の瀬尾社長の発表では、他業種から入社した若年ドライバーに対する育成方法が参考になりました。
そういった若年ドライバーは入社当初、中型免許は取得しているものの経験が浅いため、右左折で乗用車のような運転をし、物損事故や積荷事故を頻繁に起こしていました。ところが、事故を起こしてしまったドライバーに対し、粘り強く一つ一つ指導を継続した結果、毎月あった事故がこの一カ月起こしていない、とのことでした。
ドライバー不足の時代、素人ドライバーを中小運送事業者がいかに育成することができるか。
特に若年ドライバーを雇用するためには、避けて通れない道なのかもしれません。
各会員様には、今回発表され改善計画を確実に実施していただき、数か月後に進捗状況の発表をしていただこうかと考えております。