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活動レポート

健康診断だけでは不充分!? SAS検査・脳ドックのススメ

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※この投稿は、トラック・マネジメント協会 公式YouTubeチャンネル「トラマネラジオ」の内容を記事化したものです。

トラマネラジオ第22回  健康診断だけでは不充分!? SAS検査・脳ドックのススメ

進 行:運送業専門コンサルタント 和田 康宏(以下、和田)

ゲスト:株式会社第一名誠 代表取締役 瀬尾 国大(以下、瀬尾)

 

和田)

先日も、ある運送事業者さんが夜10時過ぎに事故を起こしました。

工事現場にノーブレーキで衝突するという、すごい事故だったんですけど、残念ながら1名の方が亡くなられた、ということです。

警察の事故後の調査で、(事故を起こしたドライバーさんが)「SAS(睡眠時無呼吸症候群)」であったことが判明した、ということで、やはりこの「健康起因事故」っていうのは、平均年齢50歳前後というトラックドライバーであれば、今後は力を入れていかなければならないのかな、という風に思っています。

今日はその話をまた株式会社第一名誠の瀬尾社長とお話できればなと思っています。

瀬尾さん、よろしくお願いします。

 

瀬尾)

よろしくお願いします。

 

和田)

瀬尾さん、どうですか?最近、特にバスなんかがですね、バスの運転手さんが運転中に体調が悪くなってぶつかるっていう(事故がありますが)、「バスだから」「人が乗っているから」マスコミも“ニュースに取り上げやすい”っていう話だとは思うんですけども。

 

瀬尾)

はい。

 

和田)

おそらくトラックでもニュースにならないだけで、「体調不良で事故」っていうのは多いと思うんですけど、どうですかね?

社長として普段からそういうの(事故)を見たりして、どんな風に思ってらっしゃいますでしょうかね?

 

瀬尾)

そうですね。やっぱりそういう事故っていうのは、どうしても「ドライバーが意識がなくなる」っていうところから「運転操作が不能」となり、「ブレーキがまともに踏めない」(という状態になってしまう)ことから、「大きな事故に繋がりやすい」っていうので、非常に怖いですよね。

 

和田)

そうですね。一回(体調不良が)起きた時に、もう、スピード出しすぎのドライバーはブレーキに足を載せてるからブレーキを踏むことはするけど、「健康起因事故」はそういうのは関係なしで、(意識不明等により)何もブレーキ操作も出来ないっていうことですからね。やはり怖い・・・

 

瀬尾)

そうですね。”ハンドル操作が出来ない”っていう所が、怖いですよね・・・。

 

和田)

それこそ、バス停とか人がいっぱいいるところにそういう状態で突っんだっていう事を想像すると、ちょっと怖い・・・ですよね・・・。

 

瀬尾)

そうですよね。はい。

 

和田)

ただ、さっき冒頭にお話ししたように、トラックドライバーさんの平均年齢は50歳ぐらいなんですよね。大体、今。

 

瀬尾)

はい。

 

和田)

バスはもうちょっとやっぱり(平均年齢が)高いから、最近、「健康起因事故」が多いんだと思うんですけども。とはいえ、第一名誠さん、瀬尾さんの会社は、たしか平均年齢が40歳でしたかね?何歳ぐらいですか?

 

瀬尾)

41歳です。

 

和田)

41歳ぐらいですよね?業界平均からすると、約10歳ぐらい若いですよね?はっきり言って。

 

瀬尾)

そうですね。

 

和田)

だから、そう考えると、まだ何て言うんですかね、ドライバーさんは若くてピンピンしてるから、「うちの会社はまだ当分健康起因事故は関係ないかな」とか思ったりしませんか?

 

瀬尾)

やあ~、それはないです。“平均年齢が41歳”というだけで、当然50代のドライバー、60代のドライバーはいますし。なかなかね、40代でも今は気を付けていかないといけないと思ってますんで。

 

和田)

そうですよね。

 

瀬尾)

はい。

 

和田)

実際色々ね、瀬尾さんのところでも「脳ドックやってるよ」とかって言っていましたよね?前に。「血圧の高い人」とか「年齢」で絞りながら、優先順位をつけながらやっているという話でしたけど。

 

瀬尾)

そうですね。

 

和田)

前、話している範囲では、“そんなに気にしなくてもいいような軽い脳梗塞の跡があった”とか、そういう形で終わっている結果で、(大事にならずに)良かった良かったっていう話ではあるんですけど。

 

瀬尾)

ええ。

 

和田)

あれからどうですか?そういう「脳ドック」をやって、何か気になるような(検査結果が出た)人ってまだ出てこないですか?

 

瀬尾)

それが、昨年2022年の末頃の(脳ドック)受診のドライバーさんなんですけど。

 

和田)

12月ぐらい?

 

瀬尾)

はい。初めてですね、「再検査」を「もう少し精密検査を受診してください」っていうような結果が出て・・・。

 

和田)

ほ~ほ・ほ・ほ・・・

 

瀬尾)

そんな大したあれ(病状)ではないんですけど、初めてだったもんですから驚きまして・・・

 

和田)

へえ~、そうですか・・・

 

瀬尾)

(そのドライバーさんには改めて)検査の方に行ってもらったっていうのがありましたね。

 

和田)

ドライバーさんはどんな感じですか?その検査結果を見て。「怖かった」のか「あんまり気にしない」のか、どんなもんでしょうね?

 

瀬尾)

もうかなり怖がって、こちらから「(病院に)行って下さい」って言う頃には、もう予約をしていましたんで、再検査の。

 

和田)

あっ、やっぱり「脳」ですからね・・・。

 

瀬尾)

ええ。

 

和田)

「怖い」っていう感じでしょうかね、やはりね・・・。

 

瀬尾)

そうですね。

 

和田)

お若い方ですか?30代とか40代とか?50代?

 

瀬尾)

50代前半です。

 

和田)

一番怖いですよね。ちょうど体調も変わってくる年代ですからね~。

 

瀬尾)

はい。

 

和田)

じゃあ一応(そのドライバーさんは)精密検査というか、(再検査を)受ける予約はしてくれてっていう感じ・・・。

 

瀬尾)

ええ。そうですね。

 

和田)

その(再検査の)結果が良ければ一番いいですしね。

 

瀬尾)

はい。

 

和田)

何よりもやっぱり(ドライバーさんには)養生して頂けると、一番お互いにいいのかなっていう感じがしますけどね。

 

瀬尾)

はい。

 

和田)

やっぱり・・・そうか。(悪い結果が)出てこないのが一番いいけども、ちょこっと「気を付けて」っていうメッセージが出る時があるっていう・・・ことですかね・・・。

 

瀬尾)

そうですね。詳しいことはわかりませんが、「プラーク」っていうんですかね?

 

和田)

はいはいはい。「石灰」ですね。

 

瀬尾)

はい。

 

和田)

ちょっと狭くなってるんですかね、血管が、多分。僕もあんまり詳しいことは分からないけど、おそらく水垢ではないけど、血管もやっぱりそういう汚れが付いてきて、どんどん狭くなってくるっていう形なんで。「脳梗塞」も「血管が詰まりやすくなってるよ」っていうことなのかもしれないですね、おそらくね。

 

瀬尾)

「その正常範囲をちょっと超えてた」っていう形で(結果が)出ていました。

 

和田)

頸椎とか首の辺のところも、そういうよくプラークが(付いて血管が)ちょっと狭まっているっていうところは、年齢がやっぱりある程度いくとなりやすい(傾向にある)っていう話みたいなんで。

 

瀬尾)

はい。

 

和田)

でも、気を付けてもらえればね、今後定期的に自分でも検査で(体調を)チェックしていけば、いいことだと思いますよね。

 

瀬尾)

はい、そうですね。

 

和田)

なるほど。後はもう最近どうですか?ないですか?ドライバーさんなんかで、「(体調が)変わった」とか「体調を崩される方」とか、ないですか?

 

瀬尾)

そうですね。あとは、「少しここのところやっぱり体調がおかしい」と。「日中、眠たくなるのは誰でもあることだと思うんですけど、その(眠く)なり方が今までとは違う感じだ」と(ドライバーから相談がありました)。

 

和田)

ふーん。「(眠く)なり方」が?

 

瀬尾)

「(眠く)なり方」と「疲れが全然取れない」。

 

和田)

“寝ても寝足りない”みたいな感じなんでしょうかね?うーん。

 

瀬尾)

そういったドライバーがいたもんですから、「SAS(睡眠時無呼吸症候群)」の検査を(受けさせました)。

 

和田)

まず「SAS(睡眠時無呼吸症候群)」を疑ってみたわけですね。

 

瀬尾)

“簡易検査”ではなく、そこまで明らかに症状として出ているんであれば、遠回りせずに、ダイレクトに「病院に行くように」という指示を出してですね、(そのドライバーは)一泊二日で検査をしてきたんですけど。

 

和田)

あ~、もう本格的なやつですね、もう。ふーん。

 

瀬尾)

はい。

 

和田)

やっぱり(「SAS(睡眠時無呼吸症候群)」という結果が)出そうな感じですか?まだ分からないですか?

 

瀬尾)

いや、それはもう「やはり行ってよかった」っていう結果でしたね。

 

和田)

あっ、そうですか。でも良かったですね。そういう(結果が出た)のであれば、対策を早く講じれば、運転中の眠気も解消するでしょうしね。

 

瀬尾)

ええ。

 

和田)

僕のお客さんでも、結局「SAS(睡眠時無呼吸症候群)」なんかでも(検査で)見つかって、治療というか器具を使うんですけど、ああいう寝てる間(に使用するタイプ)の。やっぱり「朝、すごい気持ちいい」っていう話で。「今までの疲れが取れる」っていう話はよく聞きますよね。

 

瀬尾)

ええ。そうみたいですね、実際。はい。

 

和田)

全然違うらしいですよ。

 

瀬尾)

全然違うみたいですね。

 

和田)

「あ~、楽だ!」っていう感じなので。

 

瀬尾)

ええ。

 

和田)

それは「早く気付いた者勝ち」というか。

 

瀬尾)

そうですね。

 

和田)

その(SASの症状が出ている)状態を続けると、多分心臓にも負担がかかってくるんで。寝てる間(心臓が)ドキドキしてるんで、心臓疾患にもなりやすいっていう話なんで。

 

瀬尾)

はい。

 

和田)

よかったですね。そうやって(ドライバーさんから相談してもらえて)。よく「健康管理」で言われているのは、そういう、ドライバーさんが「ちょっと普段と違う」っていう「ちょっと俺調子悪いな」っていうの(体調の変化)を(自ら)話してくれない会社が多いみたいなんですよね。やっぱり(ドライバーさんから会社に体調不良のことを)言うと、「嫌がられたり」「煙たがられたり」下手すると「(会社を)クビにされるんじゃないか」みたいな感じ(のイメージを持ってしまうこと)があるんですけど、その辺は第一名誠さんは、そうやって(ドライバーさんから)社長に(体調について)話をしてくるっていう所は、(社内の)風通しはやっぱりいいですね、結構。

 

瀬尾)

そうですかね。まあ・・・。

 

和田)

(ドライバーさんは自分の体調について会社に)言わないですよ。なかなか(ドライバーさんから)言わない会社さんが多いなっていう感じがあって。

 

瀬尾)

はい。

 

和田)

「(会社としては、ドライバーさんから)言ってくれればな」って思うことがあっても、「(会社に)言うとあんまり良くないのかな」って(ドライバーさんの方が)遠慮しちゃうような会社の雰囲気の所もありますんでね。

 

瀬尾)

はい。

 

和田)

やっぱり、普段からコミュニケーションを上手く社長もドライバーさんとやっているから、そういった所の「(体調に関する)情報」が「相談」となって表れて「発見できる」っていう、良い事例じゃないかなっていう風には思いますけどね。

 

瀬尾)

はい。

 

和田)

どうですか。瀬尾さん的には、今後も「SAS(睡眠時無呼吸症候群)」の定期的な実施とか「脳ドック」もそうですけど、何か展望はあります?今後。

今、大分ほとんど(ドライバーさんの健康管理対策を)やってらっしゃるような感じはしますけど。

 

瀬尾)

いや、今までは「ある一定の基準」を設けて、「年齢」とか「血圧」「喫煙者」とか、そういった所から選定して、希望者に「脳ドック」を受けさせていましたけど、そういった基準をもう全部取っ払って・・・

 

和田)

取っ払う・・・はい。

 

瀬尾)

(受診の)強制は出来ないもんですから、希望者全員にこの2023年は(脳ドックを)受けさせていこうという風には考えています。

 

和田)

そうですね。若い方でも(脳疾患に)なるっていう話を考えると、なかなか年齢で簡単に優先順位を付けられないっていう部分もありますもんね、たしかにね。

 

瀬尾)

そうですね。大きい事故も怖いですけど、“ドライバーが何事もなく長い間勤めてほしい“っていうところから、「SAS(睡眠時無呼吸症候群)」「脳ドック」「心臓ドック」(の受診)っていう所にはより一層力を入れていきたいなっていう風には考えています。

 

和田)

そうですね。結果的には、マスコミがどうのって、色々それもあるけど、やっぱりドライバーさんが健康で長く運転業務をやってもらえれば、ドライバーさんもいいし、会社も助かるしっていうような話でね。

 

瀬尾)

はい。

 

和田)

やはりその辺は力を入れていかれるのは(いいと思います)。法律では義務ではないんでしょうけど、しかしそれは経営者の考え方ですからね。もしそういう風に進められるなら、ぜひまた続けてどんどんやっていって頂ければいいかな、と思います。

 

瀬尾)

はい。

 

和田)

瀬尾さん、今日は「健康の取り組み」ですね、色々と実話を聞かせて頂きまして参考になりました。ありがとうございました。

 

瀬尾)

ありがとうございました。

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