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トラマネラジオ

活動レポート

「労働時間を短くしたらドライバーが辞めてしまう」のは本当か?

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この投稿は、トラック・マネジメント協会 公式Youtuneチャンネル「トラマネラジオ」の内容を記事化したものです。

トラマネラジオ 第1回 「労働時間を短くしたらドライバーが辞めてしまう」のは本当か?

進行:運送業専門コンサルタント 和田 康宏(以下、和田)
ゲスト:株式会社第一名誠 代表取締役 瀬尾 国大(以下、瀬尾)

 

和田)
では「第一回」の話をしたいと思います。
今日はですね、「労働時間を短くしたらドライバーが辞めてしまうのは本当か?」という、そういうズバッとですね核心に迫った話を瀬尾さんとしたいと思います。
背景にはですね、2年半後くらい、2024年4月からトラック運送業界は「2024年問題」と言われている「労働時間短縮の問題」があるんですけれども。
例えば時間外労働が年間960時間以内にしないといけないとか。これには罰則があって。
酷いと懲役刑まで受ける、というこれくらい厳しい労働基準法の改正。これが始まるのも2024年4月から。一方、運送業界ですごく馴染みがある「改善基準」ですね。「拘束時間」とか「連続運転時間」とかそういったものの基準もですね、久しぶりに改正があってですね。今、その議論が東京で行われているんですけれども。
おそらく今の流れで行きますと、現在の1か月の最大の拘束時間がですね、293時間なんですけれども、275時間ぐらいに、約18時間ぐらいですね1か月の拘束時間が短くなるんじゃないか、という、今、話し合いが進んでいます。こういった状況の中でですね、「ドライバーさんの労働時間を減らしたい」と真剣に悩んでみえる運送会社の社長さん、特に、中小の社長さんで悩んでみえる方が多いとは思うんですけれども、今回はその「ドライバーの労働時間の削減」についてですね、同じく車両数40台前後のですね中小運送会社の社長さんである瀬尾さんとお話をして いきたいと思います。
瀬尾さん、よろしくお願いします。

瀬尾)
お願いいたします。

和田)
一番目の、最初にお話ししたですね「ドライバーの労働時間を短くすると、そもそも売り上げが下がるんじゃないか」というのが普通だと思うんですけれども。
売り上げが下がってしまえば、ドライバーさんに払いたくても、なかなか給料をそ のまま払うわけにはいかず、下げなきゃいけなくなってしまうんじゃないか、と、普通、聞いてらっしゃる方は思うと思うんですけれども。その結果、ドライバーさんがですね、もうちょっと給料がもらえる会社に転職していくっていう、そういう動きとかあるんじゃないかな、と私なんか思うんですけれども。
瀬尾さんの場合は実際どうだったんですかね。

瀬尾)
そうですね。当然給料が下がってしまえば辞めるドライバーが出てしまうっていうのがあると予想してたもんですから、何とか維持をしながら少しずつ労働時間を削減、休日を増やすっていう方法はとれないか、ということで動いていきました。

和田)
では、瀬尾さんのところは、給料は基本的には減らさなかった、という形・・・

瀬尾)
そうですね。減らさずに現状維持をしながら・・・

和田)
おお~!

瀬尾)
時間の削減に取り組んでいきました。

和田)
それは結構珍しいケースですね。僕のお客さんなんかだと、やっぱり、ちょっと時間を減らして売り上げが下がったので、少し給料を減らしたとかですね、そういっ たところはあったはあったんですね。瀬尾さんの場合はそれをやられなかった、という話なんで。ということは、ドライバーさんは辞めなかったんじゃなかったんじゃないですか?

瀬尾)
そうですね。改善していく間(かん)は、辞めずにみんなも初め喜んでくれたんですね。一部のお客さんへ時間を短くしてくださいというお願いと共に、他のお客さ んには一部、運賃をですね交渉して、もう少し上げてもらえないかっていうところをお願いして。なんで、上げてもらった部分と会社の持ち出しが一部とで、何とか維持する方向で進んでいって。半年、1年が経過したぐらいに、段々それが当たり前になってきた頃に・・・一旦は上手くいったと思ったんですけども・・・

和田)
はい。

瀬尾)
「もう少し働いてもいいけど、たくさん稼ぎたい」というドライバーが、ちらほら 出てきました。

和田)
最初は感謝してくれてたんだけど、もっと欲しい、もうちょっと稼ぎたいと、そういう感じのドライバーさんが何人か出てきたということですか?

瀬尾)
そうですね、よくありがちなんですけどね。段々それが当たり前になってくる頃ですかね。半年、1年経ってくると。

和田)
う~ん、なるほど。

瀬尾)
他社のドライバーとかから「今いくらもらってるよ」とか、聞くのか分からないですけど。

和田)
う~ん。

瀬尾)
他社さんで「時間はもう少しウチより長いけど、余分に稼げる」というような話を聞いて、そちらに移りたくなるドライバーがちらほら出てきましたね。

和田)
じゃあ、ひとり二人ぐらいがちょっとまず辞めていくような形の人が出てきたっていうこと・・・?

瀬尾)
出てきましたね。

和田)
でもどうなんですか。その時、確かに、トラック1台専属で、大体瀬尾さんのところは(ドライバーに)与えてらっしゃると思うんで。例えば2名辞めたとしたら、ウワーッていう感じにちょっとなるとは思うんですけど・・・

瀬尾)
ええ。

和田)
ただ、どうですか。1台、ひとり二人なら、まだ、そこまでこう・・・

瀬尾)
まだ、はい、そうですね。またすぐに求人かけて、何とか補充をしながらやっていったっていうところですね。

和田)
何とかなってるな、っていう感じ、ですか・・・?

瀬尾)
そうですね。

和田)
どうなんですか?それからしばらくしてまた何か動きがやっぱり出てきたんですか?その辞めたドライバーさんに関連することっていうんですかね。

瀬尾)
そうですね。そこからしばらくしたら、まとまった人数が・・・

和田)
はい。

瀬尾)
3人4人と、辞める時が出てきてですね。

和田)
はい。

瀬尾)
はい。

和田)
3、4人ですか??

瀬尾)

3、4人。はい。

和田)
一度にですか?1ヶ月2か月の間に?

瀬尾)
1、2ヶ月の間に。ウチで言うとホント1割に相当する人数が、同時に。みんな同じことを言うんですね。「もっっと稼ぎたい」。

和田)
(笑)もっと稼ぎたい・・・。

瀬尾)
年齢的にもこれから30代40代、まだこれから稼がないといけないドライバーが退職する、という形になっちゃいました。

和田)
それは当初はどうなんですかね。自然にそう思ったのかなっていう風でした?それとも辞めた方からの、変な話が「ちょっかい」というか、言い方を良ければ「スカウト」という形になると思うんですけれども。そのへんのところはやっぱりありそうな雰囲気?なかなか社長に直接その話が来るかどうかわからないですけどね。

瀬尾)
ええ。当然、あの現状、ドライバーからの情報とか。ドライバー間はやっぱり繋がっているもんですから。聞くと「以前辞めた子が引っ張ってるよ」という話は聞きましたね。

和田)
なるほどね~。なかなか、経営者としては悩ましい動きにちょっとなってきたっていうことでしょうかね。

瀬尾)
そうですね。その時は本当に悩みましたね。

和田)
う~ん。トラックですからね~。いきなりその、ドライバーさん1人で2台運転できないもんですからね。そりゃ(全ドライバーの)1割も辞めちゃうとどうしようかっていう話ですね。例えば4台5台って話ですもんね。ちょっとしばらくは・・・

瀬尾)
30代40代の、ほんとウチで言うかなり戦力となっていたドライバーがまとめて3、4人(辞める)となると、当時はほんとに苦しい状況でしたね。

和田)
“差し支えなければ”でいいですけれども、辞めたドライバーさんの勤続年数っていうのはどうなんですか?短い人だったのか、長い人だったのかって、どうなんですか?

瀬尾)
長い人もいれば、短い人。ほんとにバラバラでした。短い人・・・

和田)
バラバラですか・・・

瀬尾)
・・・その中間、10年弱ぐらい。逆に言えば20年の人までっていう。

和田)
そういうのは一番、堪える場合もありますね。

瀬尾)
堪えましたね。はい。

和田)
そこまで分かってくれていると思ったっていう、経営者としてはありますよね。

瀬尾)
そうですね。はい。

和田)
なるほど。どうなんですか?聞いてくれている経営者の方も一番そこが怖いんだと思うんですよ。ドライバーさんがいきなり大量にいなくなるっていうのは、多分、運送業の経営者で一番つらいところだとは思うんですけれども。そのへんを瀬尾さんがどういう風に乗り切ったのかっていう話ですよね?何かがないと、これ乗     り切れないですよね?経営者は割合“孤独”ですからね。誰にでも相談できるわけでもないでしょうし。それはどうだったのかっていうのをちょっとお聞きしたいんですけどもね。

瀬尾)
そうですね。まず一番助けられたのが2つありまして。一番信頼しているベテランのドライバーから「たしかに数人辞めたけど、その数名のドライバーを今思い出して、この先ずっと必要だったと思う?」と。

和田)
ほお~。

瀬尾)
「俺はいなくなってくれてよかったと思うよ。」っていう言葉。なんでっていうのは、あまりちょっと言いにくい部分なんですけど。

和田)
うう~ん。なるほどなるほど。そういう言葉が・・・

瀬尾)
ほんとに、このまま(辞めたドライバーたちが会社に)居たって、絶対また、“居たら居た“悩みが出てくるよ、っていう言葉があったから。「いなくなって良かったと思うよ」っていう(言葉をベテランドライバーから言われた)のと。新たにそこで慌てて求人をかけさせてもらったんですけど。かなりな応募があってですね。新たに(ドライバーを)採用させてもらって。

和田)
なるほどなるほど。

瀬尾)
その時はバタバタしましたけど。その採用させてもらった子が、数か月後に独り立ちして一人前になっところにですね、落ち着いた頃に、あのベテランドライバーから言われたことが、初めて理解できた気がしましたね。

和田)
そうですよね。なかなかやっぱりそこまで来ないと分からないですよね。当初は言葉だけで慰められたっていう感じでね。

瀬尾)
ええ。

和田)
余裕がないですからね、もうね。「また辞められるんじゃないか」っていう、ちょっとそういう疑心暗鬼になったことが多かったんじゃないかなと思うんですけれども。それで何とかメンタル的にも経営者として、乗り越えられたっていう感じですか?やっぱり。

瀬尾)
そうですね。はい。

和田)
ひとつ何か一皮むけたような感じでね?なんかちょっと、「いや~、運送業って結構ヒヤッとするな」みたいな感じでしょ(笑)

瀬尾)
ええ。ちょうどそれがコロナの1年前ぐらいだったんですけど。

和田)
なるほど。

瀬尾)
だから、去年のコロナのショックって全然なかったですね。その前の方がきつくて、精神的に。

和田)
コロナの方が、まだへっちゃらっていうか・・・

瀬尾)
へっちゃらですね。

和田)
なるほどね。

瀬尾)
売上が落ちることも全然気にならなかったです。

和田)
そういうことですね。なるほど。なかなかすごい。どうですか?いつからぐらいでしたっけ、大体この時短に取り組まれたのって。何年前ぐらいからやられたんでしたっけ?

瀬尾)
7年前に初めて、まだ労務管理ソフトがない状況でエクセルに入力し始めました。

和田)
エクセルから(笑)懐かしいですね(笑)

瀬尾)
はい。

和田)
それで大体できるようになったのは、大体293時間とかをクリアできるようになったのは何年ぐらいからですか?

瀬尾)
2年ほど前ですね。5年くらいかけて293(時間)に持ってったっていうとこですね。

和田)
なるほど。やっぱり5年くらいはかかる、ということですね。

瀬尾)
はい。

和田)
わかりました。最後に、これから労働時間を短くしようという風に思っている中小企業の社長さんもいらっしゃると思うんですけれども。瀬尾さんから見て、労働時間を短くしてよかったことですね。それは、経営者にとってとか、管理者にとって、ドライバーにとって・・・あると思うんですけれども。どんなようなメリットがあ     ったか、というのをちょっとお聞かせ願いたいんですけど。

瀬尾)
そうですね。まずは、自分自身も当然労働時間がかなり長かった、と。ドライバーが長いイコール(=自分も)。

和田)
なるほど。

瀬尾)
それで日々もいっぱいいっぱいだったのが、余裕ができることによって、いろんなまたアイデアが出てきたっていうのが、まず大きかったですね。当然それは管理者にも言えて。管理者も日々の業務をこなすのにいっぱいいっぱいだったっていう。「次はこうしよう」「何かミスが起きた時には、こういう風にまた指導していこう」という、そんな余裕が全くなかったのが、今はそういったこと までやれるようになったのが大きいですね。続いて後は、「労働時間が短い」っていうところから、若いドライバーが非常に多く来てくれるようになって。

和田)
なるほど。

瀬尾)
今ウチの中で平均年齢も40代前半っていう、業界の中ではかなり若い方だと思うんですけど。こういう状況で、今、やれてるっていうのが、本当によかったとこ     ろですね。

和田)
なるほど。経営者もやっぱり若い人が入ってくると「エネルギーをもらえる」「前向きになれる」っていうのは、やっぱりありますからね。やっぱり。

瀬尾)
そうですね。はい。

和田)
わかりました。瀬尾さん、今日は第1回目でしたけれど、色々非常に貴重なご体験をお話いただきまして、ありがとうございました。

瀬尾)
ありがとうございました。

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